X線リソグラフィー(X-ray lithography)とは

100 nmノード以下の半導体用に開発されているは光方式の一つであり,波長が1 nm以下のX線を用いてマスクの回路をウェハに一括して露光する方式である.X線は透過屈折材料がないために縮小光学系が利用できないので等倍マスクを用いてウェーハとのギャップを数十μmに維持して露光する.光源にはシンクロトロン(SR)リングと点光源X線源があるが,X線強度や光源サイズからSRリングが用いられている.X線マスクはX線を透過させるために厚みが2 μmから4 μmのSiCやダイヤモンドのメンブレンが用いられ,その上に重金属の吸収体で電子回路が描かれている.X線ステッパは7 スクステージとウェーハステージを向かいあって平行に置き,SR光軸と垂直に配向される.露光波長を短くするか,マスクとウェーハのギャップを小さくすることにより解像度を上げることが可能である.