M2因子(M2 factor)とは

レーザービームの伝搬状態が理想的なTEM00基本ガウシアンビームの場合にくらべてどれだけ悪いかを示す因子.この因子を用いると,高次横モードが混在したビームの伝搬状態,すなわちスポット径(2次モーメント)を記述できるため,集光特性,コリメート特性などが求められる.特に,断面分布にリップルのないスムーズなビームは外観的には基本モードとの区別が困難であるが,M2値では差異が生じ,識別が可能となる.M2値は,無収差でビームよりも口径の大きな光学系を伝搬する際には不変で,光線行列による取扱いも容易なため,横モード品質を記述する因子としてISO/DISで標準化作業が進められている.