光増幅器とは光信号を光のまま直接増幅できるシステムである。特に光増幅器内の利得媒質に光ファイバーを用いたものを光ファイバー増幅器と呼ぶ。光ファイバー増幅器は希土類添加光ファイバー増幅器と光ファイバーラマン増幅器に大別される。光ファイバー増幅器は1980年代に盛んに研究開発され[1]、現在では光通信になくてはならないものとなっている。
希土類添加光ファイバー増幅器
Erファイバーを用いた光ファイバー増幅器をEr添加ファイバー増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)、Ybファイバーを用いたものをYb添加ファイバー増幅器(Ytterbium Doped Fiber Amplifier:YDFA)、と呼ぶ。基本的な光ファイバー増幅器は光ファイバー増幅器は図1に示すように励起用LD光源、WDMカプラなどの合波器、光アイソレータ、希土類添加光ファイバーから構成される。光ファイバー増幅器の光アイソレータを取り除き、信号の入射端と出射端にFBGなどの帰還素子を加えると、ファブリ・ペロー型ファイバーレーザー発振器となる。
添加される希土類によって増幅できる信号光の波長帯が決まる。下記にEDFA、YDFA、ツリウム添加ファイバー増幅器(Thulium Doped Fiber Amplifier:TDFA)およびプラセオジム添加ファイバー増幅器(Praseodymium Doped Fiber Amplifier:PDFA)それぞれの増幅できる波長帯と励起波長を表に示した。
増幅器 | 信号光 | 励起光 | 備考 |
---|---|---|---|
EDFA | 1530〜1610 nm | 980 nm | 前方励起型システム |
1480 nm | 後方励起型システム | ||
YDFA | 1030〜1090 nm | 915、975 nm | |
TDFA | 1.45〜1.5 μm、1.67 μm帯、1.8~2 μm | 1.05 μm帯、1.4 μm帯、1.6 μm帯 | |
PDFA | 1.3 μm帯 | 980 nm |
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