【フォトリフラクティブ効果の発見】
アシュキンさんはそれ以外にも独創的な研究をたくさんしていて、その後、重要な研究分野に発展したものが多くあります。その一つとして、フォトリフラクティブ効果を紹介します。ここに上げた論文は、やはり 1966 年発表した論文ですが、LiNbO3 や LiTaO3 のような非線形光学結晶にレーザー光を照射していたら、屈折率に不均一が生じたという報告です。当時は,一種の光学損傷として受け取られて、困った現象だったのかも知れません。しかし、その後、そのメカニズムが明らかになるにつれ、これは光で励起された電子が浅いトラップ準位に捕捉されることで生じる屈折率変化で、制御が可能だということが分ると、光メモリーとしての利用が拡大しました。アシュキンさんが子供のような態度で新しい現象に興味を持ったからこそ、いろいろなユニークな発見をしていたことが印象的です。たくさんの業績のうち、一部だけでもノーベル賞に値することは素晴らしいことに思えます。

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