同期変調による He-Ne レーザーのモード同期

【同期変調による He-Ne レーザーのモード同期】
 He-Ne レーザーは元々、Q スイッチ動作をさせたところで、Giant pulse が発生すると期待されていないので、AOM 変調の利用分野は光の往復時間に同調させた変調を加えてモード競合を抑制し、安定化さえるという研究がなされました。利得帯域に入るモード数が少なく２－３の数少ないモード競合の制御を CW レーザーで行なうので、モード同期の初期、原理的な研究に適していた。ここに示したベル研の研究では、溶融水晶に超音波振動させて Synchronous IntracavityModulation の影響を研究しています。ちょうど c/2L の周波数で変調がかかったとき、それまで高速でふらついていたレーザーの周波数が図に見るようにぴたっと止まってレーザーが安定化されたことが分かりました。同じ位相状態を安定に継続するようになったのです。レーザーにとって、モード競合は常にレーザーを不安定にさせている原因なので、He-Ne レーザーのモード同期はむしろ安定化という側面が強調されている印象を受けます。