【少し横道 創成期の論文は短い】
 ここで少し横道にそれますが、1960 年代、レーザーの創成期のレター論文に言及しましょう.ここに示したのは筆者が 1968 年、卒業研究に参加した年に発表された Nd3+:POCl3 液体レーザーの論文です。J. Chem.Phys.の Communication として発表されたものです。それまで無機の液体レーザーとしては、Nd3+:SeOCl3 がLempicki らによって開発されていましたが,毒性が強いので、より扱いやすい液体レーザーとしてBlumenthal が Nd3+:POCl3 ー SnCl4 を開発したニュースだった。筆者もそれまで山口元太郎さんが開発した Nd3+:SeOCl3 から Nd3+:POCl3 の開発に切り替えたが、そのきっかけとなった論文でした。

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