アレイ化ファイバーレーザー

アレイ化ファイバーレーザー

 ファイバレーザーアレイによるコヒーレント加算の研究は右図の実験から始まった。2本のラマンファイバーレーザー(1484 nm励起、1556 nm出力)をカップラーで結合させた実験である。出力ポートの片側のファイバーの輪を歪ませて損失を調整すると、出力ポートを制御できる。そして、2ポート出力は互いにコヒーレントなので、きれいな干渉縞が観測できた。このときは両者がバランスしたら2ビーム出力、どちらか一方が有利になったら、そちらに出力が高効率に集中するという解釈だった。
 ある時、学生がファイバー端面の反射をなくそうとオイルをつけた。反射がなくなるので、レーザー光はそこから出てくるだろうと思ったが、逆につけていないところの出力が増加した。3本のファイバー端面の反射をなくすと残った1本のファイバーにパワーが集中し、その結合効率が95.6%だと報告してきた。複数のファイバーレーザーの出力が結合したスーパーモードの結果である。個々のファイバーレーザーの長さはバラバラであるにもかかわらず、自動的に結合可能なスーパーモードを選択して、そこにエネルギー集中をさせたのである。

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