光は、この世で最も速い速度(秒速29万9793km)で動く。この光を使って、通信(情報の伝達)をするのが光通信である。そういう意味では、のろし(煙)を使って、危険を知らせるのも一種の光通信と言えるかもしれない。しかし、のろしのように空気中を進む光は、直線方向しか動けず、光の進む方向に障害物があると、障害物の向こう側に光を伝達できない(通信できない)。この問題を解決するのが、光ファイバーである。

家庭でも「光ファイバー」でインターネットが利用されている。光通信では、情報を持った光(光のOn/Offが情報)が、光ファイバーの中を通っている。光は、光ファイバーを通れば、ほとんど弱ることがなく、非常に長い距離を移動することができる。例えば、アメリカの友達に、瞬時にメールを送ることができるのも、この光ファイバーのおかげである。

光ファイバーは、石英ガラスや透明度の高いプラスチックから作られる細い繊維上の光導波路である(詳細は、光ファイバーの構造を参照)。2種類の屈折率の異なる層において起こる光の全反射を利用することで、光をファイバー内に閉じ込めて伝送する。損失が非常に小さく、軽量であるため、遠距離通信や大容量化に適している。

信号の伝送には、近赤外のレーザー光(1.5 μm)と光センサを用いる。レーザー光に対して、振幅や位相の変調を加えることで信号を乗せ、光ファイバーを伝送させた後に、光検出をすることで信号を取り出す。1本の光ファイバーにいくつものチャンネルを同時に伝送させることができ、テラビットを超える広帯域性を有する。

 

参考文献

[1] レーザー学会 編「レーザーハンドブック」オーム社(2005)