【EPR パラドックスと光子のエンタングルメント状態】
ここにアインシュタインの問題提起からベルの不等式、それから量子エンタングルメントを実験的に証明した Aspect の論文までを並べました。Einstein, Podolsky, Rosen が”物理的実在についての量子力学的記述は完全といえ”自分たちは知らない隠されたパラメータ”が存在するかどうかは、多数回の測定の結果がベルの不等式といわれる不等式が成立するかどうかで判定可能だという理論を出しました。これはそれまでの古典的世界観(物理的実在論)からの決別が必要かどうかを判定可能だという理論でした。実在論とは、物理量は各時間に決まった値を持ち、物理理論はその時間発展を物理法則に則って追いかければ良いという立場です。ニュートン力学以後、宇宙天文現象ですら、運動方程式で正確に追跡すれば、過去や将来のハレー彗星の出現と軌道は問題なく計算できるというラプラスなどの研究の結果が物理的実在性を確信させていました。そこでは状態と物理量、そして物理量の測定値は等価で結ばれ、その間に曖昧さが入り込む余裕はなかったのです。

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