コヒーレントビーム結合とパルス圧縮

 超短パルスTiSレーザーとMourouが開発した CPA(Chirped Pulse Amplification) 技術の発展につれて、レーザーのピークパワーはTWからPWへと高くなり、レーザー電界強度は1020W/cm2の相対論光学領域から1023W/cm2の超相対論光学領域までが到達可能領域に入ってきた。1019W/cm2の原子内電界を越えると、原子のトンネル効果電離が始まり、数サイクルパルスによるコヒーレント電子の生成が物理を変えたように、これまでの物理学を根本的に変える質的変革がレーザーの高出力化で期待される。そして、 1029W/cm2のシュビンガー限界も夢ではなくなったのである。図にあるように光による高 エネルギー物理学が真剣に議論されるようになった。

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