光パラメトリック発振器 (OPO) [1, 2] とは、レーザー共振器を用いた、レーザーと類似した光源であり、誘導放出による光利得より、むしろ非線形結晶内のパラメトリック増幅による光学利得に基づいているものである。レーザーと同様に、このようなデバイスは、それ以下では無視できる出力パワー (パラメトリック蛍光のみ)がある励起パワーの閾値がある。
図 1: 光パラメトリック発振器の模式図。
パラメトリック発振器の大きな魅力は、位相整合条件によって決まる信号とアイドラーの波長が、広範囲にわたって可変なことである。そのため、いかなるレーザーを用いても、実現することが困難であったり、不可能である波長 (例えば、中赤外や遠赤外そしてテラヘルツのスペクトル領域) の波長を得ることができ、広範囲の波長チューニング (位相整合条件を変えることで多くの場合、実現させる) が可能である。このため、光パラメトリック発振器は、レーザー分光等に非常に価値あるものとなる。
いかなる光パラメトリック発振器も、高光強度で比較的空間的コヒーレンスが高い励起光源が必要という制限がある。そのため、レーザーは本質的にいかなる時も光パラメトリック発振器用の励起光源として必要となり、レーザーダイオードを直接利用することは、ほとんどの場合不可能であるので、システムは、例えばレーザーダイオード、半導体励起固体レーザーそして光パラメトリック発振器を含むこととなり、比較的複雑になる。
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