レーザー干渉計型重力波検出器(laser interferometric gravitational wave detector)とは
相対変位10-21以下,周期~1 kHz程度の微小な空間変動である重力波検出を目的とした長基線レーザー干渉計.従来の共振型バーアンテナにくらべて広帯域でより高い検出感度が期待される.現在,波長1.06 μmのNd:YAGレーザーを光源とした基総長数百m~数kmのレーザー干渉計の建設が各国で進められており,将来的には宇宙空間での超長基線干渉計も計画されている.干渉計の各腕は実効的な光路長を増やすためにdelay lineやファブリ・ペロー共振器で構成されており,このため高反射率低損失の鏡が必要となる.光源は周波数安定度10-6が必要とされ,またショット雑音限界を下げるためにレーザーの高出力化とともに干渉時のレーザーの戻り光を干渉計へ再注入するパワーリサイクリング技術も開発されている.