戻り光雑音(optical feedback noise)とは

レーザーから出射した光が,レンズ表面や光ディスクなどで反射して,レーザーに再入射したために,増加する雑音.戻り光雑音が発生するメカニズムとしては,レーザー自体の共振モード間でのモード競合,およびレーザー出射端面と反射点との空間が共振器を構成するために発生する共振モード間でのモード競合などがあげられている.一般的にレーザーモード間にはレーザー利得を非線形的に抑圧する効果があり,戻り光によって不安定なモード競合作用が誘発されるからである.戻り光雑音の発生を防止するためには光アイソレータを押入して,戻り光を防ぐのが原則的な対策である.また,半導体レーザーの場合は,注入電流に数百MHz~数GHzの高周波電流を重畳したり,自励振動レーザー(光を数百MHz~数GHzのパルス状に発振をさせるレーザー)を用いると戻り光雑が低減できる.