光導電スイッチ(photoconductive switch)とは
光導電スイッチとは,光照射による半導体の導電率の変化を利用する光電変換素子である.光導電スイッチの構造は,光を吸収する半導体部(semiconductor)と,電圧を印加する金属電極(metal)からなる(MSM構造).pinダイオードなどの接合型光電変換素子と比較した場合,面型でほかのデバイスと集積化が容易であるという点と,素子容量が小さいという特徴を有する.光導電スイッチを高速動作させるには,金属電極の間隔を狭くして光励起キャリヤの走行距離を短くすることと,金属電極間隔間に印加する.電圧を大きくして光励起キャリヤの走行速度を増大させる方法が有効である.これまでに,電子ビーム露光技術および操作プローブ加工法により,100 nm以下の狭ギャップ光導電子が試作されており,フェムト秒領域の高速応答が観測されている.→バンド充電効果