量子ドットとは、直径 2〜10 nm未満(10〜50個の原子からなる)の化合物半導体や酸化物半導体の微粒子のことを指す。量子ドットレーザーは、活性層に量子ドットが敷き詰められた半導体レーザーの一種である。
「量子」がつく半導体レーザーの構造には量子井戸、量子細線、量子ドットがある。量子井戸は活性層の厚さを10 nm程度にした状態であらわれる(この量子井戸を複数重ね合わせた構造を多重量子井戸構造という。)。次に、この活性層を線にしていくと量子細線になる。最後は、線の長さを縮めて点にすると量子ドットになる。
下の動画は量子井戸、量子細線、量子ドットを分かり易く示している。
量子ドットの大きさを制御することで、半導体のバンドギャップを制御することができる(つまり発光波長を制御できる)。量子ドットレーザーの特長としては、消費電力が低いこと、高効率であること、温度依存性が非常に低いことが挙げられる(この理由は、下記の参考文献で詳しく書かれている)。これらの特長から、量子ドットレーザーは温度制御装置や精密な駆動電流制御(バイアス電流や変調電流の調整)が不要になる。量子ドットレーザーの用途としては、通信が最も有望である。なお、量子ドットを用いたLED、SLD、SOAも市販されている。
量子ドットレーザーのメーカーには下記が挙げられる。
無料ユーザー登録
続きを読むにはユーザー登録が必要です。
登録することで3000以上ある記事全てを無料でご覧頂けます。
登録することで3000以上ある記事全てを無料でご覧頂けます。
- @optipedia.info ドメインより登録の手続きを行うためのメールをお送りします。受信拒否設定をされている場合は、あらかじめ解除をお願いします。
- Gmailをお使いの方でメールが届かない場合は、Google Drive、Gmail、Googleフォトで保存容量が上限に達しているとメールの受信ができなくなります。空き容量をご確認ください。