昨日の暴風雨がまるで嘘のように空は晴れ渡っていた。

しかし——澄みきった青空とは裏腹に、紅光響は気重な足取りで私立聖光学園中学校の屋上階段をのぼりきった。

鉄扉を押し開け、屋上へ出る。
中天からやや傾きはじめた太陽のまぶしさに目を細めながら、ひとりの少女が柵に背を預け、自分を待ち受けているのに気がついた。

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