《アンコ》は寝床にしている白い籠から顔を出し、室内の様子をうかがった。

お風呂からあがったばかりの紅光響はピンク色のパジャマに着替え、ベッドの上で膝をかかえたままうずくまっていた。
普段、黄色のリボンでふたつくりにしている髪も、いまは降ろされて、かすかにシャンプーの香りを放っている。

(響、話したいことがある……)
《アンコ》が媒質通信[オプト・リンク]を飛ばした。
階下の家族に話し声が漏れ聞こえないためだった。

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