戦闘指揮所の主モニターには、《響ⅩⅢ号システム》がはじき出した核攻撃によるシュミレーションが展開していた。日本という島国が消滅するほどの核攻撃が行われた場合の大変動(カタストロフィ)がどのようなものかが複数のウインドウにディスプレイされている。

核による総攻撃は、太平洋に浮かぶ島国の消滅だけにとどまらない――響のデータを使って戦闘指揮所に詰めかける要員たちに説明をしたナナは、各々の反応を待った。

「……もし、この演算結果に誤りがないとすれば、『かの国』も自滅することになる」

はじめに口を開いたのは、いまや鷲尾艦長の右腕、相談役として副長的役割をこなしている奥寺砲雷長だった。

「はたしてそんな無謀な攻撃をするだろうか……?」

〝彼女〟は応えるかのように、主モニターに衛星からの映像を映し出す。『かの国』のミサイル格納庫(サイロ)を映し出したその映像を拡大していくと、大陸弾道弾ミサイルが発射台へと運搬されているところだった。

「50000メガトンから70000メガトンの破壊力を有す大陸弾道ミサイルが、現在、トレーラーに車載化されています。大戦後、現存する核兵器の三分の一が、いま発射台に設置されようとしている計算です……」

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