地下組織『アポロン』が『かの国』との抗戦を14年にもわたって継続できたのは、日本再興を願う日本民族の切なる想いとは別に、『かの国』以外の、大国間の思惑が入り乱れていたことも大きい。

自衛隊軍人や技術者からなる『アポロン』は、武器の密輸などを行う海賊的行為に荷担し、西欧大国の後ろ暗い仕事を請け負う、いわば傭兵として生き延びてきたのだった。

そんな『アポロン』の首脳部は、先の核大戦以後に徴用した原子力潜水艦のなかに置かれ、核ミサイル発射管には、代わりに工作員輸送用の深海球が収まっていた。

いま、《エスピランサ》浮上の報を受けた『アポロン』本部――徴用原子力潜水艦は、日本人にとっての希望の方舟に移乗するために合流ポイントを暗号電文にて送信。原子力潜水艦は太平洋上にて浮上しているようだった。

「本部はなんと言ってきている?」

原潜からの暗号電文を解析する通信手に、冷泉艦長が問うた。

「まずは旧東京にて、高等技術施策集団(テクノクラート)を収容せよとのことです」

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