ウォルター・コッセルはドイツの物理学者である。ミュンヘン大学でゾンマーフェルトから原子核物理の手解きを受け、X線放出のメカニズムについて研究した。父アルブレヒト・コッセルはハイデルベルク大学の教授であり、ノーベル医学生理学賞を受賞している。
コッセルは単結晶中にX線を入射すると、固体内の電子励起により生じる特性X線が固体中の格子周期性により一連の反射円錐上に反射されることを発見した。これはコッセル効果と呼ばれている。
原子結合についての研究も行なっていたコッセルはあらゆる原子は安定な希ガス原子と同じ電子配列をもつ傾向があることを論文で指摘し、原子価理論をはじめて提唱した。「手の数」、「腕の数」などと表現される原子価による結合の考え方は現代の化学においても一般的に用いられている。
その他にも気体中の電気放電や音響学、固体物理などコッセルの研究は多岐に渡るものであった。一つの分野に執着し過ぎるのではなく、様々な学問領域の知識や考え方を学ぶからこそ得られる知見もあるだろう。私たちも日々学び続け、その知識を自身の専門領域に活かしていきたいものである。
参考
Wikipedia
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