マックス・テオドール・フェリックス・フォン・ラウエはドイツの物理学者である。兵役後に数学や物理学、化学を学んだ後に量子論の父と呼ばれたマックス・プランクの助手を務めており、その頃にアインシュタインとも知り合っている。様々な分野において論文を執筆しており、ドイツを代表する科学者の1人である。

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彼は硫化亜鉛の結晶にX線を照射し、回折像を得ることによってX線の正体が波長の短い電磁波であることを示すことに成功した。この功績から物質の結晶構造を調べるために多波長のX線を用いて回折写真をとる分析方法はラウエ法と呼ばれている。X線回折写真はロザリンド・フランクリンによるDNAの二重螺旋構造の解明に大きく貢献をしたことで知られている。次の図はフランクリンによるX線回折写真である。

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このX線の回折現象の発見によりノーベル物理学賞を受賞したラウエはその後も精力的に研究を行い、無線通信や超電導の研究にも関わっている。
また、ナチスの国家社会主義には徹底して反対を表明し、様々なスピーチを残しており科学以外の分野においてもその一貫性が垣間見られる。

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ラウエは第二次世界大戦後にはドイツの科学界の再生に大きく貢献した事でも知られている。上の図は2015年現在のドイツ物理学協会(Verband Deutscher Physikalischer Gesellschaften)である。様々な政治状況に置かれながらもその再建のために努力を続けた彼の働きは、大戦以前にも優秀な科学者を輩出したドイツの歴史を守ると同時に、後進の科学者を育てる事にも繋がっており、非常に価値のあるものであったといえる。

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