ガーボル・デーネシュはハンガリー系イギリス人の物理学者である。オーストリア=ハンガリー帝国でユダヤ人の家庭に生まれたガーボルはブダペスト工科大学で学んだ後、ドイツのベルリン工科大学に進学し電子光学に興味を持つようになる。そんなガーボルに第二次世界大戦という転機が訪れる。ナチスの迫害を逃れるためにイギリスに渡った彼はブリティッシュ・トムソン・ヒューストンという開発部門で研究を続けることになるのである。
電子顕微鏡の解像度を向上させるための研究で水銀燈光源に何重にもフィルターを重ねる実験を行っていたガーボルはノーベル物理学賞に繋がるホログラフィー現象を発見する。ホログラフィーとは3次元の像を写す事ができる技術で紙幣の偽造防止のために広く用いられている。
ただし、ガーボルによる発見当時はこの技術を十分に利用できる光源が存在しなかったため注目を集めたのはそれから10年ほど経ってからの事であった。1960年にレーザーが発明された事を発端として、紙幣に用いられるようなレインボーホログラムや計測機器、光学素子、芸術の分野などでも活用されるようになっている。
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