近年、科学者は専門分野以外にも広い知見を持つべきだという考え方が広まっているように思う。確かに、光学黎明期の科学者達は一つの分野にとどまらない幅広い研究を行っていたようだ。昔の科学者と単純に比較する事は出来ないが、広い知見を持つ事は研究において様々なメリットがあるといえるだろう。当時の通説を覆したフレネルも多様な知識をもつ人物であった。
オーギュスタ・ジャン・フレネルはフランスの物理学者・土木技術者である。光についての発見をした科学者が天文学や数学の研究をしているという事はよくある事なのだが、土木について学んでいた人物が光についての発見をしたというのは非常に珍しい事ではないだろうか。父が建築家であったフレネルは道路建設などの仕事の傍ら、光学について学んでいたのだ。
ヤングやホイヘンスによる光の波動説では光は縦波だとされていたが、フレネルは偏光の振る舞いを解明することで光が横波であると結論づけ、それを論文として発表した。フレネルの理論により複屈折現象が説明できることが判明すると、光が横波である事は広く受け入れられるようになった。また、フレネルは灯台用のレンズとしてより薄型なフレネルレンズを開発した。
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