平面波は3次元波動の最も単純な例である。平面波の等位相面(ある時刻に一定の位相をもつ面)は、伝搬方向に垂直な平面となる。

3次元空間中の任意点の位置ベクトルをrとすると、

2.38-0
ここで、iˆ, jˆ, kˆはそれぞれ、直交座標x, y, z方向の基本ベクトルである(図(a))。

位置ベクトルr0で示される点を含みかつ、所定のベクトルkに垂直な平面を考た時、任意点の位置ベクトルをrとすると次式が成立する。

2.38 …式1

図(b)からわかるように、rr0は点r0から点rへ至るベクトルである。よって、上式はベクトルrr0kと直交することを示している。

2.19

図 単位基本ベクトルと平面波
(a) 直交座標系の単位基本ベクトル (b) k方向に進む平面波

ここで、

2.39

とすると、式1は

2.40

となり、変形すると

2.41  2.42

が得られる。したがって、kに垂直な平面を示す最も簡潔な式は、

2.43

となる。

以上より、k方向に伝搬しかつ、kに垂直な平面上で位相が一定となる調和波動ψ(r)は、次式のようになる。

2.44

上式は、下式と等価である。

2.45

kŸ·r=const.となる平面上でψ(r)は一定となり、調和関数を対象としているため、k方向に周期λで繰り返す。
2.47

で表現される。ここで、kはベクトルk(伝搬ベクトル)の大きさである。上式を指数関数形式で書くと、

2.47-2

となる。この等式が成立するには、

2.47-3

でなければならない。すなわち、

2.47-4

である。

 

時間依存の平面波表現はこちら

 

参考文献

E. Hecht 著、尾崎義治・朝倉利光 訳「ヘクト 光学 I 」第9版 丸善(2013)