光学の世界では、単一レンズを単レンズと呼び、複数のレンズを組み合わせて、何らかの機能を持たせたシステムを光学系と呼んでいる。

複数のレンズを組み合わせると、全体としてレンズの機能を高めることができる。その利点として、以下の2点が挙げられる。

  • 収差補正

単レンズでは大きな収差が発生するが、複数のレンズの収差を互いにキャンセルして、全体の収差を減らすことができる。

  • 合成焦点距離

光学系の全長を、その焦点距離よりも短くしたり、光学系のバックフォーカスを焦点距離よりも長くしたりすることができる。合成焦点距離は次式で求めることができる。

f :合成焦点距離
f1: 第1レンズの焦点距離
f2: 第2レンズの焦点距離
d: 第1レンズと第2レンズの間隔

図1は、焦点距離100 mmの凸レンズと、焦点距離-100 mmの凹レンズを50 mm離して組み合わせた光学系である。上記の式で合成焦点距離を計算すると、200 mmとなり、光学系の全長よりも長い焦点距離を実現している。

図1: 合成焦点距離の計算例

なお、レンズ光学系は、全体を1枚の薄い単レンズに置き換えることが可能である。