レンズの材料には、ガラス以外にも様々なものがある。以下にガラス以外に使用される材料を述べる。

水晶(SiO2)

無色透明で硬く、熱にも強い。さらに、紫外〜赤外までの光をよく透過する。天然のものよりも、人工的に作製された合成石英がよく使われる。

フッ化カルシウム(CaF2)

蛍石と呼ばれる。紫外〜遠赤外線までの広範囲の光を透過する。可視域でアッベ数95ときわめて低分散のため、色収差を少なくすることができる。

フッ化リチウム(LiF)、フッ化バリウム(BaF2)

紫外〜遠赤外線までの広範囲の光を透過するので、広帯域レンズ用材料として使用されている。

岩塩(NaCl)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ジンクセレン(ZnSe)

これらは主に赤外線を透過する。岩塩は水分があると溶けるので、注意が必要である。シリコンとゲルマニウムは半導体によく利用されるが、レンズの材料にもなる。可視光は透過しないので、ミラーのような素子に見える。ジンクセレンは可視光〜赤外線を透過する。主にCO2レーザーに使われている。

プラスチック

使用されるプラスチックは主にアクリルとポリカーボネートである。金型を使った成形で、安価で大量生産できる。金型を非球面にすれば、非球面レンズも作製可能でさる。ただし、プラスチックは温度と湿度で、屈折率と体積が大きく変動するという弱点がある。プラスチックレンズは、CDの読み取り光学系に利用されている。

図1: ガラス以外の材料の透過波長域