MTFとは、光学系の伝達関数(Modulated Transfer Function)のことである。光学系が対象とする物体は、模様、大きさが様々であるが、粗い明暗模様から細かい明暗模様までを集めた集合体と捉えることができる。これらの明暗模様(コントラスト)がどれだけ忠実に像で再現できるかを表した指標がMTFである。いろいろな粗さの明暗模様に対する像を調べておけば、複雑な物体に対する像を予測することができる。

MTFの測定には、光の透過率が100%から0%までsinカーブ状に変化している、正弦波チャートを使用する。なお、この正弦波の山が1 mmの間にある数を空間周波数とよぶ。

MTF(像のコントラストC)は、次式で表される。

(P: 波の山のときの光強度、V: 波の谷のときの光強度)

図1: 物体面、像面でのコントラストの違い

像のコントラストは、空間周波数が高くなるほど低下する(図2)。

図2: コントラストと空間周波数の関係

MTFは、光学系の設計値に基づくMTF計算値と、MTF実測値の比較が容易なため、レンズの性能確認に用いられている。