1900年にマックス=プランクが発見した式は、黒体輻射に関する実験データーに見事に一致した。既存の理論では、その説明は全く不可能であった。プランクは伝統的思考を重視する人であり、光の古典的波動像を堅持したが、ただ1点、振動子の量子化を強調した。即ち、振動周波数νの場のエネルギーは、hvの整数倍の値のみをとる。ここで、hはプランク定数とよばれ、6.628 x 10-34 Jsである。この点は、古典的物理学を完全に逸脱している。

電子の発見者であるトムソンは、古典的波動像では説明不能な電磁波の局所的集中を予測した。周波数の高い電磁波(X線)ビームをガスに照射したとき、ガスのイオン化はX線ビーム断面内でランダムに局所的に発生した。あたかも、断面内エネルギーはランダムスポット状に分布しているようであった。

古典的電磁波とまったく異なる現代的な光子概念は、光電効果に関する理論的研究によって1905年にアインシュタインが確立した。電磁放射を照射すると金属は電子を放出する。この過程は、古典的電磁気論では説明不能であった。アインシュタインは、光電効果に対して明確な説明を与えた。そのための基本仮定は、電磁界自体が量子化され光子となり、そのエネルギーεは、

3.48

である。光子は速度cであり、安定で電荷も質量もない基本粒子である。

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