レンズによって形成された像の端側をよく見ると、縦線と横線のピント位置がずれていることがある。これが、非点収差である。光軸を中心とした同心円の像と、光軸を通る放射線の像のピント位置が、光軸から離れるにしたがって異なってくる。

図1は、同心円と放射線を組み合わせたチャートを用いた非点収差の検査例である。縦線がボケていることがわかる。

図1:非点収差の検査

レンズを斜めから見ると、縦方向と横方向の曲率が異なって見える。この曲率の違いが非点収差の発生する原因である。例えば、f = 100 mmの平凸レンズの場合、図2のように画角10°で2.9 mmの非点収差(ピントの位置ずれ)がある。非点収差は絞りの位置によって変化し、レンズの曲率を適切に選ぶことでも少なくすることができる。

図2:ピント位置のずれ

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