光を照射された物体は、光から圧力を受ける。物質中の電子などの荷電粒子は、振動する電場や磁場から力を受ける。それらが積み重なり、物体は光から圧力を受ける。その力は極めて弱いので、日常で実感することはない。

しかし、空気抵抗がない宇宙空間では、その力が顕著に現れる例がある。たとえば、彗星の尾は太陽の反対側にたなびく。彗星の核核から噴き出したガスやちりが、太陽光の圧力や太陽風を受けて、太陽とは逆の方向にたなびいている。最近話題になっていた、小惑星イトカワへの着陸に成功し、無事地球へ帰還してきた「はやぶさ」(宇宙航空研究開発機構『JAXA』の探査機)は、イトカワからの重力(万有引力)に加え、太陽光の圧力を考慮しながら飛行制御が行われた。

大きさ約540mのイトカワから4~5kmの場所では、イトカワからの重力と、太陽光の圧力はほぼ同じになる。重力はイトカワから遠ざかるほど小さくなるが、太陽光の圧力はそれに関係しないため、イトカワから7~20kmの位置では、イトカワからの重力よりも、太陽光の圧力がはるかに大きかったそうだ。この圧力を利用する宇宙探査機「ソーラーセイル(宇宙帆船)」の計画もある。これは、探査機に帆をつけ、太陽光の圧力でヨットのように推進する。燃料を削減することで、木星以遠の宇宙探査用に期待されている。まだ基礎実験の段階ですが、JAXAは2004年に直径10mの帆を宇宙で展開させる実験に成功している。

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