人間の身体において眼球がもっともレーザー光に弱く、レーザー光やその反射光を見てしまうと目を痛めたり失明をしたりする恐れがあるので注意が必要である。しかしその一方で、眼球内の眼の病気である網膜剥離には、レーザー光を使った手術が広く用いられている。
網膜とは眼球壁の奥にある多数の視細胞の集まりであり、ここで受けた光の刺激が大脳皮質に伝わることで、外界にある物体の色、形、動き、奥行きを認識できる。網膜剥離とは、病気や物理的ショックにより網膜が眼球壁から剥がれてしまい、視力や視野を失う病気を言う(図1)。
網膜が剥がれておらず裂けただけの状態であれば、それを塞ぐ治療にレーザーを用いた「光凝固法」が使われる。レーザー光を瞳孔から網膜の穴に集光・照射すると、集光点の蛋白質が凝固し裂け目を塞ぐことができる。外科手術を必要としないため、患者への負担を少なくすることのできる有効な手術方法である。
図1 網膜剥離の概念図
参考文献
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