目新しいチューニングアプローチで強化される超解像度脳イメージング

光学顕微鏡で理論的に達成可能な約250nm分解能は、生きたニューロンなど微細な細胞構造を徹底的に調べるにはとても十分とは言えない。誘導放射抑制(STED)顕微鏡は、そのような生きたニューロンを高い解像度で、深いイメージングを可能にするが、研究者は、さらに上回る方法を発見した。
 仏ボルドー大の研究者は、簡素かつ効果的で新しい補正法を開発した。より正確なSTEDイメージングを一段と深い組織深度で可能にする。チームは、「適応光学に基づいた方法を検証して、イメージング深度の関数として球面収差を事前に補正すること」を究極的に目指していた。
 Neurophotonicsに発表された研究は、「生物サンプルのSTED顕微鏡法における系統誤差の主因の1つ」、つまり、枯渇ビームの球面収差を分析及び補正するアプローチを紹介している(1)。
 ヴァランタン・ネガール教授(U.Valentin Nägerl)をリーダーとするチームによると、「40μm以上の非常に深い位置の組織サンプルのイメージングでは、枯渇ビームが、さまざまな種類の焦点ずれや劣化(収差)の影響を受け、慎重に作成した形状を失う」、STED法では致命的である。研究者は、「最大の元凶」と言及している球面収差を特別に調べた。

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出典元
http://ex-press.jp/wp-content/uploads/2021/11/014_wn_microscopy.pdf