フォトニクス産業の20年-中国の台頭

コナード・ホルトン

コナード・ホルトンは、現Laser Focus World誌編集主幹であり、Lasers&Photonicsマーケットプレイスセミナーのチェアマンで、Laser Focus World誌の元編集長。

この20年で、フォトニクス(及びそれ以外のすべての)産業界に変化をもたらした最大の要因は何か?それは、中国の台頭だと言えるだろう。同国は産業用レーザ市場を大いに発展させ、フォトニクス部品を世界に輸出する大規模なサプライチェーンを構築してきた。
 中国がフォトニクスで興隆してきたことは、米ライトウェーブ・ アドバイザーズ社(LightWave Advisors)のジョン・デクスハイマー氏(John Dexheimer)による国際フォトニクス株価指数を見れば明白である。同氏は、最近のLasers&Photonics マーケットプレイスセミナーで、多くの中国企業がフォトニクスエコシステムの上位を占め、その他中国に多く存在するコンポーネントやシステムの中小サプライヤーのマーケットに好影響を与えている事実も示した。
 また、言うまでもなく、米国企業のコヒレント社(Coherent)、IPGフォトニクス社(IPG Photonics)、エヌライト社(nLight)、及び独トルンプ社(Trumpf)といった国際的なレーザメーカーの地域的売上比率の大半は中国で占められている。しかし、ビジネスと政治の環境は大きな過渡期を迎えている。
 マーケットプレイスセミナーの講演で、コンサルタントのボ・グ氏(Bo Gu)は、中国経済がパンデミックから素早く立ち直り、グローバルな政治的、技術的及び経済的段階において、より精力的にその立場を確立するにつれて起きているデカップリングや新しいマルチモーダルモデルのグローバル化について説明した。このような変化が、経済関係に多くの不確実性を生み出し、非常に大きな課題を提示する結果となっている。ボ氏は、国際ビジネスを積極的に支援し、中国国内に生産拠点を置くことによる課題を述べている。

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出典元
http://ex-press.jp/wp-content/uploads/2021/07/043_whatsreally.pdf