量子コンピューティングが予想される時間結晶の生滅

2018年5月、フィンランドのアールト大の研究者は、量子時間結晶の存在を実証したと発表した。これは、簡単に言うと、空間的な繰り返し(雪の結晶など)ではなく、時間的な繰り返し構造であり、量子コンピューティング計算に有用な長期コヒーレンスを提供する。時間結晶は、2012年ノーベル賞受賞者、フランク・ウィルチェック氏(Frank Wilczed)が最初に提案した。
 この新しい研究分野に加え、米ミズーリ工科大のC. H.ウ教授(C. H. Wu)は、今回、特殊タイプの量子コンピューティングを証明した。これは、周期的な外部摂動(周期的レーザパルスによる)下で多くのエンタングル原子によって実行されたもので、これによりこれら時間結晶は、周期的な空間時間ブロックの形で存在することができる。
 Nエンタングル原子の配列からのこれら時間結晶シグネチャは、周期的空間時間ブロックで、サイズはN×2NとN×4Nの間であり、外部摂動の周期とは独立である。そのような周期的空間時間ブロックは、量子コンピューティングの結果であり、Nエンタングル原子によって実行されたものである。ここでは、各原子が量子プロセッサとして現れ、N原子チェーンは、セルラオートマトンアーキテクチュアの並列量子コンピューティングマシーンを形成する。

空間時間ブロック

すべての並列コンピューティングは、空間変換を実行し、数十億の多様性がある。汎用並列コンピュータでは、4つの状態で2bit列の加法演算から出発しなければならない。
 そのような加法演算から得られる空間時間ブロックは、簡単な有限矩形ブロックであり、そこでは計算状態の最後の列に加算結果がある。任意の加法演算に関連する16セルオートマトン遷移規則があり、他に類を見ない、ユークリッドチェーンで実行される。その16規則を実行するために必要な量子プロセッサは、人工量子ネットワークであり、配線が別になっていると、チェーンは螺旋状になり、さまざまな種類の空間時間ブロックの生物学的な生滅となる。

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出典元
http://ex-press.jp/wp-content/uploads/2020/01/p15_wn_quantum_photonics_research.pdf