3D TOFカメラ技術で顔認識精度とセキュリティ向上

移動する車輌の直ぐ近くのトラックの側面を区別するために、その青い色を遠くの晴れ渡った空と見まがうことなく、光検出や測距(LiDAR)を使うことができるように、たとえば飛行時間(TOF)イメージングカメラは、顔認識システムが実際の3次元(3D)の顔と2次元(2D)の顔のビデオあるいは写真との区別を保証することができる。epc660TOFイメージングチップと徹底したキャリブレーションを利用して、スイスのエスプロス・フォトニクス社は、高い空間精度と深度保証を示す3D顔スキャニングシステムを仕上げようとしている(1)。

2D対3Dイメージャ

伝統的に、顔認識データは、2Dイメージャで取得される。追加の3Dデータが必要なら、特定されるべき人は、顔を回転させ、イメージングアルゴリズムは3Dデータを抽出することができる。これは、付加的観察および同定パラメータとしてである。すなわち、これらのアルゴリズムは、画像がマスクであるか、2D写真であるかを判定することができる。つまり、(わずかに)異なるパースペクティブ(視点)から2枚の2D画像を撮り、相関アルゴリズムに適用することで生きた顔と対照するのである。相関アルゴリズムとは、3D画像を計算するために使うことができる深度情報を取得するものである(図1)。
 問題が起こるのは、この判定カメラが、まさにこの3Dデータ情報のビデオを表示するスクリーンに頼るときである。そのような場合、ロッキングシステムはフェイク(偽物)と実際とを区別することができない。一般に2台の2Dカメラを使えば、両方のカメラは2つの2D画像を撮ることができる。すると、識別アルゴリズムが3D画像を計算し、この画像を蓄積されたキーデータと比較する。もし画像が一致すると、そのデバスは解除される。
 幸いなことに、TOFイメージャは、スキャンされた対象物の距離情報をピクセル毎に記録することによって、こうしたセキュリティ問題を完全に回避する。鼻は、たとえば眼と比較すると、顔面からの距離が離れている。このデータを収集するためにTOFカメラは、3Dモデルが静的マスクであるか、タイムドメインデータに基づいた生きた人間であるかどうかを判定できる。

図1

図1 TOFイメージングは、顔認識に極めて重要な深度値を付加し、これによって実際の3D顔面が同定され、平坦な2D写真やビデオでないことを保証する。(提供:エスプロス社)

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出典元
http://ex-press.jp/wp-content/uploads/2018/09/p12_wn_facial_recognition.pdf