近赤外動作の低電圧グラフェン電気光学変調器

多くの通信基盤光システムで不可欠な要素は、電気光学変調器である。これにより連続波(CW)光を光源として使いデータストリームを生成することができる。最先端のシリコン(Si)フォトニック回路の開発者は、これをコンパクトで効率的なレーザ、フォトディテクタ、パッシブコンポーネントとともに、コスト効果よくSiに集積したいと考えている。
 相補型金属酸化膜半導体(CMOS)製造プロセスは、量産Siエレクトロニクス産業で標準となっており、少なくともそれらがCMOSプロセスに適合すれば、これによってSi基板上に安価なフォトニクスの量産が可能になる。そのため、「CMOS適合」といえる新しいフォトニックデバイスの開発者はだれでも、すぐに他の開発者の関心を得ることができる。
 グラフェンはフォトニクスにとって比較的新しい材料である。グラフェンは、その固有の光学的、電気的、熱的、機械的特性のため、さまざまなコンポーネントにとって有効な材料として研究されている。理想的には、コストのために、当然、グラフェン・フォトニックコンポーネントは、CMOSプロセスを利用して製造できなければならない。
 英マンチェスター大(Manchester University)のグループは、今回、非常に小さなグラフェンベースの電界吸収型変調器(EAM)を開発した。動作電圧は、1 ~ 3Vと低く、消費電力も低い、しかもCMOS適合的である(1)。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2017/09/worldnews02.pdf