PICフィルタとSLEDでローコスト中赤外マルチガスセンサ

スーパールミネセント発光ダイオード(SLED)光源は、フィンランドのタンペレ工科大オプトエレクトロニクスリサーチセンター(ORC)の技術である。シリコン(Si)フォトニック集積回路(PIC)技術はフィンランドVTTテクニカルリサーチセンター、モールド中赤外(mid-IR)レンズはポーランドのITMEの技術である。また、ガスセンシング技術は産業パートナー、ノルウェーのGasSecure社、フィンランドのVaisala社、ポーランドのAiroptic社とVIGO社の技術である。これらの技術は、Horizon 2020欧州コンソーシアムプロジェクトMIRAGASでチューナブルmid-IR、ローコストのマルチガスセンサの開発に使用されている(1)。MIRAGASプロジェクトは、Photonics Public Private Partnershipを通じてHorizon 2020から370万ドルの助成金を受けとっている。
 MIRAGASプロジェクト目標の詳細によると、mid-IRガスセンサの目標はSLEDを用いた100nm帯域で2.7 ~3.5μmの波長範囲、熱エミッタと比較した信号対雑音比(SNR)10倍向上、ガス検出選択性達成のためのSi PICフィルタリング技術、従来の微小光学電気機械システム(MOEMS)フィルタ利用と比べて10倍優れた1nmのスペクトル分解能、これら全てで1個当たり315ドル程度の製造コストである。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2017/03/wn03_gas_sensing.pdf