1μm厚GaAs太陽電池の曲げ半径は1.4mm

フレキシブル光デバイスは光ディテクタやエミッタを内蔵する傾向があるので、その構成に半導体材料が入っていることがよくある。とは言え、ほとんどのバルク半導体材料は極めてもろい。アプローチとしては、たくさんの柔軟性のないディスクリート半導体デバイスを柔軟なワイヤグリッドで接続するという手もあるが、これは結果的に小さな硬い小石のようなコンポーネントのアレイになる。
 2つ目のアプローチは、柔軟になるまで材料を薄くすることだ。それが有機物なら、それ固有の柔軟性がある。しかし無機の半導体は、比較的高効率で、スペクトル特性が優れているという性質をもつことがよくある。それを薄くすることは、柔軟にするための第一義的なアプローチである。また薄くなればなるほど、それはますます柔軟になる。

マイクロメートルスケールの薄さ

最近、韓国の光州科学技術院、韓国フォトニクス技術研究所、嶺南大の研究者が、超薄型、1μm厚のガリウムヒ素(GaAs)太陽電池を実現した。これは、鉛筆に巻き付けられるほどに薄い。そのような太陽電池なら、フィットネストラッカーのようなウェアラブルエレクトロニクスの電源にできる(1)。標準的な太陽電池は通常、この太陽電池の数百倍も厚く、他のほとんどの薄い太陽電池でさえ、2 ~ 4倍厚い。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2016/11/LFWJ1611wn1.pdf