LCDバックライトプレートが偏向光を作り、効率が向上する

スマートフォンや他の携帯端末用の液晶ディスプレイ(LCD)では、ディスプレイ用の光は通常、散乱粒子を含んだ、エッジリット透明導波路プレートから得ている。光がプレートに入り、プレート全体で内部で全反射し、スクリーン全体で、相対的に低率で光は散乱し見る人の方へ(LCDマトリクスを通って)出て行く。光源は非偏光であり、従来の導波プレートは、本質的にそれ自体非偏光であるので、導波路プレートと見る人の間に別のポラライザ(偏光子)を置いて、LCDの動作に必要な直線偏光をつくる。
 このアプローチの問題は、LCDの効率が半減することである。偏光シートが、それに直角な他方の偏光を吸収せざるを得ないからである。
 ケント州立大液晶研究所と北京のBOEテクノロジーの研究者が開発し、実験検証した導波路プレートは、見る人の方へただ1つ(主に)の偏向光を散乱させることにより、内因的に偏向光を生み出す。加えて、散乱されない光、これは全反射により波長板の反対側に進むが、1/4反射波長板で跳ね返る。これによって光の偏向は90°回転し、見る人にとって都合のよい方向に散乱させられる。本質的に、それは「誤った」偏向光を「正しい」偏向光に変換する。こうして従来のアプローチを用いて可能になる以上にLCDの効率を高める。
 その新方法は完璧な直線偏光(直交偏光の実験比率は約2.6対1)を作り出さないので、まだ従来の偏光シートを使わなければならない。しかし、この場合、偏光シートが吸収する光は、従来のLCDに比べると遥かに少ない。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2016/07/LFWJ_Jul16_P010_wn02.pdf