リアルタイムビームプロファイリングによるレーザ出力の最適化

材料加工アプリケーション用にレーザビームプロファイルが最適化されていない場合、切断速度の低下や切断端ドロスの増大(結果的にはドロス除去の手間と時間の増加)、およびメンテナンスの増大による休転時間の頻発などで、時間と費用が浪費される。これは従来のレーザ計測法が時間経過に伴うレーザ機能の変化(レーザはターンオンから数秒間は急激にゆらぐ)を示すことができないためである。それに対し、リアルタイムサーモパイルパワー測定とビームプロファイリング技術は、レーザユーザーに対して時間ベース計測を提供することによってレーザ加工成果を向上させた。

リアルタイムレーザパワー

既存の最適化技術は、レーザパワーを測定するための単純なサーモパイル計測機器と、二酸化炭素(CO2)レーザの場合には加工物でのレーザビーム形状を測定するためのアクリルブロックとで構成されている。アクリル内のモードバーンは、通常、ビームオン時間からビームターンオン後、約1秒半までに作られた形状からなる。
 数秒間を越えるレーザ計測は (レーザターンオンからちょうど数秒に比べて)、単純なサーモパイルセンサで得られる単一の数値では見落されるレーザの平均パワーの傾向も明らかにする。オフィール・スピルコン(Ophir-Spiricon:米ニューポート社製)の5または10kWの水冷サーモパイルセンサから、USB接続されたローカルラップトップPCにデータを送ることによって、マイクロワットからキロワットの平均出力レベル、および深紫外からテラヘルツの波長範囲(x-y形のグラフィカルなアウトプットによる)の不確定な時間での出力の急上昇とドリフトが明らかになる。これらは準最適レーザ動作の指示になりうる。

(もっと読む場合は出典元へ)
出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2015/01/LFWJ0115_wn_p14.pdf