23Wを出力する単一周波数VECSEL

レーザ分光法、レーザ計測学、光自由空間通信、レーザ冷却などは、いずれも、単一周波数レーザ(単一縦モード)が必要または有効なアプリケーションである。高出力の垂直外部共振器形面発光レーザ(VECSEL)は、波長可変性に加えて、狭線幅化が可能である。これらの設計は非常にフレキシブルであり、キャビティ内に各種の用途をもつ様々なタイプの光学素子を挿入することもできる。
 最高出力106WのマルチモードVECSELがすでに製造されているとはいえ、いくつかのアプリケーション(計測学など)は、しばしば、単一横モードで高出力の単一周波数光源を要求する。この要求を満たすために、独フィリップ大学マールブルグと独NAsP Ⅲ/Ⅴ社の研究者たちは、1013nmで23.6Wの連続波(CW)出力を持つ単一周波数、単一横モードVECSELを開発した(1)。
 このレーザは、1msのサンプリング時間にわたる測定では、わずか407kHzの自走線幅をもち、100μsの時間にわたって測定した場合には100kHz以下の線幅であった。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2014/10/WN3-_LFWJ201409-3.pdf