アイセーフ光学部品を一体化した高出力半導体レーザを開発、販売

シャープは、アイセーフ周辺部品を一体化した最高出力700mW赤外半導体レーザを開発し、発売した。ターゲットアプリケーションは、今後市場の急拡大が予想される3次元センサ。

アイセーフ光学素子を一体化

シャープは、業界で初めて、安全対策の周辺部品を一体化し、「レーザ製品の安全基準クラス1」を実現した3次元(3D)センサ用のアイセーフ対応赤外高出力半導体レーザ<GH4837A1TG>の開発を完了し、発売する。
 新開発のレーザの最大出力は700mWだが、同社によると信頼性確認しているのは530mW。仕様では、しきい値が270mA、動作電流790mAで530mW、波長は830nm。
 シャープは、2012年に、100℃高温動作センサ用830nm半導体レーザを発表している。この時の最大出力は200mWだった(1)。
 今回発表のレーザと2年前のレーザとの違いは、最大出力もさることながら、アイセーフ対策にある。新製品は、日本工業規格「レーザ製品の放射安全基準」(JIS C 6802)を満たしたクラス1のレーザであり、「本質的に安全」とされている。
 アイセーフ対策では一般に拡散板が用いられている。レーザ光は点光源であるが、これを拡散させてエネルギー密度を下げるための部品が拡散板。しかし、拡散板を用いる方式は問題点が2つある。1つは「レーザ+拡散板となり機器設計が複雑になる」。もう1つは、「光源サイズを大きくするには、大きなスペースが必要となり、機器の小型化が困難」になるとシャープは指摘している。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2014/05/35f18ba1804169422373d9083dae6c43.pdf