新たな表現手法として注目を浴びるプロジェクションマッピング

加藤 まどみ

レーザやLEDなどイルミネーションにはいろいろな照明手法があるが、今注目を集めている手法がプロジェクションマッピングだ。プロジェクションマッピングはここ1、2年ほどで一気に知名度を上げた映像表現手法である。屋外で建物に投映するものだと思われがちだが、実は屋内で投映する中型のものや手のひらサイズの小型のものまで応用は幅広く、新たな表現手法としての可能性を秘める。
 2013年10月16〜18日にパシフィコ横浜で開催された展示会「InterOpto2013」内の光産業動向セミナーでは、プロジェクションマッピングがテーマの一つに取り上げられた。講演ではプロジェクションマッピングの歴史や産業としての可能性についてアンビエントメディア 代表の町田聡氏が語った。プロジェクションマッピングは一般に立体的な物体にその形状に合わせた映像をプロジェクタで投映する(図1)。大型でエンターテイメント性の強いものは、現実と映像の境をあいまいにさせる、大勢で見られる、その場限りであるといったことが醍醐味といえるだろう。最近では東京駅の丸の内駅舎への投映が記憶に新しい。この例では高さ30m幅120mの壁面に対して実に46台ものプロジェクタが使用されている。ほかにも常設型のプロジェクションマッピングが開始されたり、インタラクティブな作品や雲への投映、立体視と組み合わせるなどさまざまな試みが始まっている。冬のイルミネーションシーズンには各地で従来のLED照明に加えて実施されるなど、着々と身近な照明手法の一つとして認知されつつあるように感じられる。

図1

図1 階段に投映したプロジェクションマッピング

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2014/02/IEF-LFWJ14011.pdf