新しいOCT用途を加速するVCSEL
光コヒーレンストモグラフィー(OCT)は、数ミリメートルの深度まで、非侵襲的に撮像する能力から医学と産業用途で定評があるが、垂直共振器形面発光レーザ(VCSEL)光源のおかげで、より高速で動作し、より深くまで撮像できるようになった(1)。新たに開発された波長可変VCSELは、極めて高いイメージング速度を維持したまま、OCTイメージング距離を数10センチメートルからメートルの深度範囲へと拡張した。2011年の半ば、Laser Focus Worldは、同調範囲110nm、ピーク波長1310nmの単一モードマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)ベースの波長可変VCSEL使用の760kHz繰り返し周波数OCTイメージングについて報告した。2012年後半には、MEMS-VCSELの同調範囲が150nmに拡大された。今や、米国のソーラボ社(Thorlabs)、プレビウム・リサーチ社(Praevium Research)、マサチューセッツ工科大学(MIT)から集まった共同研究チームは、国立予防衛生研究所の支援の下、記録的に深い距離の超高速OCTイメージング用の1060nm MEMS-VCSELを開発し、実証した。この深度範囲の拡張によって、全眼軸長イメージングや大型で高アスペクト比製品の評価にも利用されるようになった。MEMSVCSELで実現された高い位相安定性はドップラーOCTを初めとする機能イメージングをも可能にした。
(もっと読む場合は出典元へ)
出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2014/02/201307_0012wn01.pdf