曲がり角の向こうを見ることができる飛行時間式カメラ

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームによって最初に概念が発表され、2010年末にLaser Focus World誌によって報告された、曲がり角のむこうを見ることを可能にするかもしれない超高速カメラが、このたびMITメディアラボの当初の研究チームのメンバーによって実験的に実証された(1)。飛行時間法と計算機アルゴリズムを使って曲がり角の向こうの隠された立体物からの拡散反射をデコードすることによって、1兆フレーム/ 秒での可視化を実現するMIT メディアラボの装置と同種のストリークカメラをベースとした装置は物体の形を再構成することができた。

拡散反射壁

曲がり角の向こうの物体を再構成するための実験装置の重要な部分は、高さ40cm、幅25cmの拡散反射壁である。超高速レーザとストリークカメラはいずれも壁の方向に向けられ、物体は壁の近く置かれているが、不透明な仕切板によってカメラの直接的な視界に入らない曲がり角のむこうに隠されている(図1)。減衰されたレーザビーム部分もストリークカメラへと拡散壁によって直接反射される。
 レーザビームは、カメラ視野の上と下の壁面上点にガルバノスキャナによって位置決めされる。レーザは50fs長のパルスを放射し、カメラは2psの時間間隔で情報をデジタル化して、1空間次元および1時間次元のストリーク画像を記録する。

図1

図1 不透明な仕切板の向こう側に置かれた物体からの拡散反射は、ストリークカメラをベースとしたシステムによって捕らえられた(a)。ストリーク画像(b)と計算機アルゴリズムを使って隠された物体の3D 画像(c)が再構成された。(資料提供:MITメディアラボ)

再構成

レーザを走査して、連続ストリーク画像を記録し、三角法と再構成アルゴリズムを使って拡散反射を3Dデータセットへとデコードすることにより、物体形状の再構成が可能になった。再構成アルゴリズムは既知の飛行時間から光路長を計算し、カメラによって観察された壁上のすべてのレーザ位置とすべての画素による三角法を実行した。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2012/08/201208_0016wn03.pdf