2011年度光産業国内生産額8兆円切る全出荷額は約15兆5000億円

井上 憲人

国内生産額と全出荷額

光産業技術振興協会は、1980年以来、毎年実施している光産業動向調査について、2011 年度の調査結果をまとめ、発表した。光協会は、同調査は「生産額ベースでカバー率70%」としている。
 2010年度(実績)の光産業国内生産額は8兆1068億円、成長率6.9%。2011年度(見込み)は7兆9783億円、成長率▲ 1.6%。2012年度は横ばいと予測している(表1)。
 一方、全出荷額は生産額のほぼ2倍程度の規模になっている。これは海外生産への移行が進んでいるためで、特に全出荷額と国内生産額との差が大きいのは、情報記録分野、ディスプレイ・固体照明分野、入出力分野の3分野。
 2010 年度(実績)の全出荷額は16兆697億円、成長率5.2%、2011年度(見込み)は15兆5088億円、成長率▲ 3.5%、2012年度(予測)は「横ばい」。

情報通信分野の生産額

情報通信分野は、2010年度実績では約14% の成長だったが、2011年度見込は2.8%減、2012年度は横這いと予測している。
 この分野での光伝送機器・装置の構成比は、2010年度、2011年度とも45.5%で変わらないが、投資サイクルの影響でセグメント毎の成長率に大きな変動が見られる。2010年度は、幹線系14.1%、加入者系10.1%と増加。メトロ系は13.9%減。2011年の地上デジタル放送切り替えをひかえた映像伝送は18.3%増。WDM 用および映像伝送用の需要拡大により光ファイバ増幅器も74.7%のプラス成長だった。
 2011年度は、メトロ系が横這いとなる他は、軒並みマイナス成長が見込まれている。
 光部品(コンポーネント)セグメントは、2010年度実績では約16%成長だったが、2011 年度は3.5% のマイナス成長の見込。2011年度の通信用半導体レーザについて光協会は、「納入先のタイの洪水の影響もあり励起用半導体レーザが落ち込み(表2)、全体で▲5.9%と減少の見込み」とコメントしている。
 光リンクに注目すると、特に目につくのは40G以上の急成長だ。2010年度実績で203%成長、2011年度も143%の成長が見込まれている。この段階では100Gリンクの生産額は少ないが、2012年度には100G が大きく伸びると見られており、光協会では40Gと100Gを分離して集計することも考えていると言う。
 40G以上は成長トレンドにのっているが、10G〜40G未満の2011年度生産額は、価格低下とタイ洪水の影響で大きく落ち込む見込。表2で見る限り、2009年度実績で光リンク生産額の半分以上を占めていた10G未満のシェアが、2010年度、2011年度には31%程度に縮小。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2012/05/201205_0020mw.pdf