表面プラズモンポラリトンの流れを制御するエアリービーム

光は、外見上、回折なしで自由空間を湾曲したアーク状に伝搬することができる。そのような奇妙な光ビームは、虹内の光の放物線軌跡を研究したイギリスの天文学者ジョージ・エアリー卿にちなんで「エアリー(Airy)ビーム」と名付けられた。2007年に、エアリービームは米セントラル・フロリダ大学の研究チームによって実験室環境で初めて実証された( 1)。その 1年後、スコットランドのセント・アンドリュース大学の研究チームは、「エアリー」ビームの最初のアプリケーションを開発し、微小流体工学や細胞生物学で利用する湾曲経路内の粒子移動を実現した。
 最近、エアリービームは、金属‐誘導体界面に沿って表面プラズモンポラリトン(SPP)を制御するプラズモニクスに理論的に導入された(2)。米カリフォルニア大学(UC)バークレー校、米ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)、米サンフランシスコ州立大学の研究チームはそのようなプラズモニックエアリービーム(PAB)を実験で実現した。さらに重要なことに、彼らはこれらのPABの軌跡を実時間でダイナミックに制御する方法を発見し、再構成が可能な光インターコネクトやオンチップナノ粒子操作に使える金属表面上のSPP流れを制御する新しいアプローチを提案した(3)。

プラズモニックエアリービーム

光集積回路などの光ルーティング用途で金属/誘導体の表面上を平行に伝搬する電磁波SPPを操作するには、永久的な(そして組み立て困難な)ナノ構造が必要になる。しかし、自由空間エアリービームを回折格子カプラで金属表面のSPPに直接結合させることによって、SPPは回折もせずいかなる物理的な導波路構造もなしに放物線軌道に沿ってダイナミックに経路指定される。このようなPABの軌道は発射条件の機械的調整またはコンピュータ制御された空間光変調器(SLM)によって実時間で変化させることができる。PABは、粗い構造や障害物があっても、金属表面上の光ルーティングを可能にする。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2014/05/0016wn03.pdf