マイクロカメラをさらに小型化するTSV

ピクセルピッチ1.7μmのCMOSイメージャの小型化に関するウエハレベルパッケージングの画期的な開発と評されるこれまでの研究を基に、独フラウンホーファー信頼性・マイクロインテグレーション研究所(IZM)と独Awaiba社の研究チームは、内視鏡用途の小型CMOSカメラを報告した(1)。このカメラはスルーシリコンビア(TSV)を使って作製され、センサと撮像光学系の両方が完全にウエハスケールで集積されている(2)。その結果、低コストでサイズはわずか1mm3のCMOSカメラが実現し、使い捨て内視鏡の実現も可能になる。

ウエハレベルパッケージング

TSV技術はイメージセンサのウエハレベルパッケージングに利用されてきた。TSV技術以前は、光学アセンブリではセンサと側面に突き出たワイヤボンドを共に収納する必要があったため、イメージセンサの電気接点はワイヤボンディングされ、カメラのサイズを増大させていた。前面イメージャの場合、不透明基板に接着させるとセンサからの入射光が遮られるため、センサフリップチップ処理は不可能であった。しかし、TSVを使用して電気接点をデバイスの背面に移動させることによって、センサのアクティブ面を空けることができた。他の単一光学‐ウエハ組立て技術とは異なり、カメラの対物系(レ
ンズ、開口部、フィルタ)をセンサチップ上に直接配置することによって、空間を節約し、真のウエハレベルカメラを作り出すことができた。
 パッケージング工程はCMOSセンサから始まる。

(もっと読む場合は出典元へ)
出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2011/08/1108wn03indd.pdf