テラヘルツ放射を集束させる3層メタマテリアル

光学メタマテリアルはサイズが波長よりわずかに小さな単位胞で構成されている。このことは、繁雑な金属構造と絶縁体で構成される可能性のある単位胞のサイズは、設計されたメタマテリアルの操作波長に、直接対応することを意味する。その結果、多くの理論的なメタマテリアル構造は、まず、格子のサイズの製造容易な10mm程度となるマイクロ波の波長で試験が行われてきた。対照的に、可視域用のメタマテリアルは単位胞のサイズが200nm台になる可能性がある。一般に、可視メタマテリアルは吸収性も非常に高い。
 しかし、現在、化学物質、産業分野での品質管理、セキュリティや他のイメージングシステムの試験に利用されている「中間」テラヘルツのスペクトル領域が、メタマテリアル技術の主なターゲットになっているようだ。テラヘルツメタマテリアルの単位胞サイズは数十μmであり、フォトリソグラフィを使って容易に製造できる。材料の吸収性も低い。集光レンズなどの結像部品に使用するのに適した従来型光学材料は存在しないため、メタマテリアル光学はテラヘルツ領域にとっては恩恵そのものである。
 スペクトル的に広帯域のメタマテリアルから成る屈折率分布型(GRIN)レンズが独カイザースラウテルン大学と独フラウンホーファー物理計測技術研究所(IPM)によって開発された。この研究チームは、特に、単層GRINレンズに比べてはるかに強く1.2〜1.5THz領域を集束させる3層GRINレンズを作製した。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2011/03/b6f528c9071c3ac15e45e5b7cefb836b.pdf