448×448光スイッチを用いたナノ秒速度のテラビットシステム

現在の光通侶ネットワークはトラフィックのルーティングを電子的スイッチング技術に依拠している。しかし、次枇代スーパーコンピュータやテラビット/秒(s)の通信網では、ナノ秒のスイッチング速度を持つ多数ポート全光クロスコネクト(OXC)スイッチが必要となるはずだ。最新の光スイッチはこうした速度を容易に達成できるが、一般にポート数が制限される。逆に、ポート数の多いスイッチは、遅いスイッチング速度に悩まされる。しかし、シンガポールのインフォコム研究所とナンヤンエ科大学の研究チームは、波長アシストルーティング・スキームと単ーアレイ導波路回折格子ルータ(AWGR)を使った従来のOXC研究を拡張することによって、ナノ秒で動作するポート数448×448のOXCを開発した(1)。

新しいAXEアーキテクチャ

これまでに、他の研究チームによって開発されたOXCは単一のAWGRだけを使用していた。AWGRは、リソグラフィエ程を使ってシリコン基板上に加工された光導波路から成り、その主な役割は入カポートの信号波長を利用して異なる出カポートに値号をルーティングすることにある。しかし、AWGRポート数が非常に高くなるとチャンネル間クロストーク雑音も増大するため、単一AWGR OXCのスケーラビリティは100×100以下のポート数に制限されていた。この問題を解決するために、新しいOXC アーキテクチャは、ナノ秒速度が可能な光スイッチネットワークを介して相互に接続された並列AWGRアレイと波長分割多重(WDM)ファイバカプラを利用して設計された。
 概念実証実験では、特別に開発された波長可変レーザ(波長チューニング速度72ns)からの40Gbpsの光桐号のスイッチングを8個の並列AWGRアレイで構成された448×448のOXCで実施した。侶号は、まず、ナノ秒速度でスィッチング可能な1×8のニオブ酸リチウムスイッチに送られた。それから、この1×8スイッチが宛先出カポートに基づく正しいAWGR に信号をルーティングした。次に、この信号は光パワーコンバイナを通して32x32AWGRに入力され、その波長に従って特定の出カポートへとルーティングされた。

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出典元
https://ex-press.jp/wp-content/uploads/2010/08/81435b6f430e50f87549a1759d6635bf.pdf